雑記 小話

発売した高橋慶太郎の最新作。貧民、聖櫃、大富豪を読んだ感想を含めてちょっと書いてみる。

 

 

 

 

 

高橋慶太郎作品で有名なのはアニメ化もしたヨルムンガンドだと思う。あれは二クールできれいに終わったことも含めていいメディア化だったと思う。

まぁ今回それをいいたいわけではなくて、ちょっと今回の新作について思うことあって。

一言で言ってしまえば個人を動かすのはうまくないなんじゃないかなぁと思ってる。

 

正確にいえばキャラクターはいいのに、個人を動かすのが伴わないという。

 

ただある種方向性を持ったキャラを動かすのはすごくうまい方だと思ってる。

これはどういうことかといえば集団というのは基本的に組織の存続と方向性を基本もっている。(ないのであれば瓦解してるから、協力関係ではなく、共闘を結んだ間柄というだけだ。)また個人も目的意識がしっかりしたキャラクターは方向性を持っている。それに対し、読者は魅力を感じるんじゃないかと思ってる。デストロ246が失速したように自分が感じるのはその点で。目的の喪失がキャラクターのいきおいをそいでしまうというところか。サブキャラクターでやればそれは退場させればいいだけなんだが。メインでそれをやられるとけっこうくるものがある。

で、本題なんだが今回の作品にそれがあるのかというとないのだ。そもそもルールの提示がない。加えて主人公が何をしたいのかよくわからない。まきこまれたんだけど、中途半端に何かやろうとしてる感じしかしないんだよな。主人公が敵に対して金を借りにいくのは納得ができたけど。(漁夫の利をとられることへの防衛策)

今作はおのおのが展開に任せて動くから、読みにくいと感じる。この巻だけで判断するもんじゃないので、続巻は期待しますけど。設定の前提を早めに開示しないとおいてけぼり感あるよな、うん。